「GODZILLA 星を喰う者」:話が分からなかった

今週末、ゴジラが好きな友達と会う予定があり、会った時に話すために急いで見てきた。
ゴジラ好きの友達と会うなら、その時に一緒に見るんじゃないの?」と、お思いの方も多いと思うが、
見た直後のテンションでオタク同士が感想戦を始め、
不用意にも解釈が分かれるような感想をうっかり漏らしてしまい、
バチバチとバトルに発展というのも容易に想定できるので、
一人で鑑賞し、冷却期間を設けた後、話題の種にするというのが、一オタクの処世術なのである。


godzilla-anime.com


感想だが、結論から言うと話がよくわからなかった……。
なんでハルオはゴジラに特攻してたの?
マーティンがバルチャーの復活で文明の再興と言いだして、「やっぱ人間って糞だわ」ってなったからか?
ちゃんと見ている人の感想ブログでも読んで理解したい気持ちだ。


というわけで、大筋が分からなかったので細部に言及していく方針でいく。

  • 科学と宗教、そして人のSF

地球人に加担する異星人として科学技術を担うビルサルドと宗教を担うエクシフが居て、
それぞれの意見・立場を通して、観客に対して「人間とは何か?」を問うてくる作りで堅実なSFだったなと思った。
で、地球人ハルオがどちらも否定する……という感じだったわけだ。

第二章は「メカゴジラシティの技術すごい! ゴジラに勝てる勝てる!」→「えぇ…人間を取り込むって…行き過ぎた科学って糞やんけ…」というひっくり返し方だったが、
今回はそもそもひっくり返す予定の宗教の利点があまり伝わってこなかったなあ、と思った。
いや、あったんだけどな……。マーティンが「この状況で本当のことが言えるわけないだろ」とか言うあたりとか…。
余談だが、このシーンでメトフィエス一行がやってきたと思ったら、
いきなりすました顔になって食料の分担(だったけ?)の話をしだして、
それに対して、ハルオが話を合わせるところがたまらなく好きだな……。あの絶妙なぎこちなさに笑った。

なんかこう、もう少し「宗教は役立つなあ!」という感じは欲しかった。
というより、今作で描写されるような宗教描写(「神に感謝を!」と口に出して叫ぶやつ)が、日本人にそぐわないんじゃないのかな。
怪獣によって絶滅寸前の人類の支えになり、かつ、日本人の宗教観にフィットする形の祭事的描写ならよかったわけだ。(滅茶苦茶!)
君の名は。」の神道の描写くらいにすりゃいいのにって思ったなあ。
私自身は宗教映画好きなんですけどね……。
ベン・ハー」とか好きで、1925年版が見たくてわざわざDVDを買ったこともある。(隙あらば)

そもそも今回のゴジラって、人類が絶滅するという話でスケールが大きいなあと、
第一章の時に思った記憶がある。
直前の「シン・ゴジラ」は最悪の場合で東京が核で吹き飛ぶかどうか、という規模だったので、
余計に落差を感じた記憶がある。
「人類が絶滅する!」という触れ込みなら、人以外のものを違和感なく登場させられるし、
異星人との交流の結果として「人間とは何か?」と繋げられるのは、淀みがなくてきれいだなあと思った。

  • 戦闘シーン

怪獣バトルの消化不良には参りました…。
もっとドンバチしてほしかったというのが正直なところ。
普通にモスラが出てきて、三つ巴にしてよかったんじゃないのかと思った。
いやまあ、それを言うならメカゴジラシティも意味がわからなかったし、
普通にメカゴジラ出してほしかったなあ……。
普通に」という言葉を二回連続で使ったけど、「求めてるものをやれよ!」という気持ちがあるということだ。
特技パートが見たくて怪獣映画見てるところあるんだがな、、
成層圏に抜けていくゴジラの放射火炎のカットはかっこよかったなあ

  • その他の雑感

ギドラが出てくる黒い球体、既視感があるんだが、なんだったかな……。
よくあるモチーフだけど、なんかのSFアニメ…なんだったかな…。

CV杉田智和のマーティンがかっこよかったなあ。
こういうかっこいい役がいいわな。

第一章公開のとき、次はメカゴジラが出てくるということで、
ハム太郎」との併映を一番に思い出し、
TSUTAYAに走って出崎監督の劇場版ハム太郎を見直したなあ。
出崎監督のファンだけど、機会がないとなかなか見返しはしないので、
感謝の気持ちだなあ。

マイナとミアナの見分けがつかないんだけど、みんなどうしてるんだ?
声優は違うけど、ろくに喋るシーンがないからわからない……。
古典的に瞳のハイライトのあるなしで分けてくれ…。